注文住宅 間取りの考え方

家作りですが、まずはやはり間取りですね。

家の快適性は間取りが一番重要なのではないでしょうか。

朝起きて、トイレに行く、洗面所に行く、ダイニングで朝食を食べる、コーヒーを淹れる、また、トイレに行く、身支度をする、着替える、出社する。

仕事から帰ってきて、買い出しした食料品をキッチンに持って行く、部屋着に着替える、お風呂に入る、ビールを飲む、食事を作る、テレビを観ながら食事を食べる、歯を磨く、ベットで寝る

こういった毎日の動作をストレスなく、スムーズに最小限の動きで快適に動けるために、間取りを考えるのです。当然、平日だけでなく、休日も快適に過ごせるようにですね。建築士にどういう生活をしたいかを伝え、何度も何度も頭の中でシミュレーションして、修正要望を伝えるという事を繰り返して、ブラッシュアップしていきます。

この際に大事なポイントはどういう生活をしたいから、ここが不便、プランを修正してくれと伝える事で、具体的にどう修正してとは伝えない事です。図面を考えるのは建築士の仕事であって、施主は出来上がってきた図面に対して、評価をして、要望を伝えるという事が大切です。

設計者は施主から具体的な修正内容を伝えられてしまうと、考える事を放棄してしまいます。どうやったら要望を叶えられるのかを考えてもらうのが建築士の仕事なのです。

ローライはSEをしていますので、システムの設計を考える事があります。そこで、顧客より設計について具体的な指示を受けてしまうと、本当はもっと良い設計にできるのだけれどもと思いつつ、それを説明して、顧客に納得をしてもらい、違う案を提案するというのはとても骨が折れますし、そんな時間もないのです。

ですので、顧客の要求事項が実現できるのであれば、それで設計をせざるを得なくなります。これを実現したいから、ベストな方法を考えてと言われた方が変な制約もなく、色々な観点からベストな設計を検討できるのです。

ついつい、部屋はこの位置に、トイレはここに、キッチンは〜と言いたくなってしまいますが、グッと我慢をする必要があります。指示をしてしまうと、言われた通りに図面書いたのですが、何か不満ありますか?ってなってしまいますよね。指示した方も言った通りの物なので、それでOKですとなり、なんとなく違うとひっかかりつつも、うまく伝えられなく、それで決定となってしまいます。

伝える事は、日当たりのいいリビングにしたいとか、子供部屋はいくつ欲しいとか、二人で料理をするのでキッチンは広めが良いとか、ベッドは大きいベッドを置きたいとか、そんな曖昧な表現で良いのです。どんな生活をしたいかをハッキリ思い描いて、それを伝えるのが大切です。

当然、全ての理想を入れ込むのは、広さの制約等でできない事もあります。そういう時は本当に大切な事は何かを改めて考えて、不要な物を削っていくという事になります。

そうやって、本当に必要な大切な要望を洗い出して、図面という形に落としていくのが間取りを考えるという事だと思います。

なので、間取りに正解はなく、一人ひとりの生活スタイルや家族構成によって、ベストな間取りは変わってくるのです。

そんなものを一切無視して、標準的な4人家族が暮らせて、作りやすい家を建てるのが建売ですね。なので、可もなく、不可もなくという、一般的な人が暮らすのに困らない、欠点もさほどなければ、特別に良いポイントもないという家になります。せっかくの大金を払う一生に一度の買い物なのに、それでは寂しいですよね・・・。

既製品のスーツを買う感じでしょうか。オーダースーツを作った事のある方だと、既製品とは動きやすさや、細部のこだわりが全然違う物という事がわかると思います。

なので、ここでしっかりと希望を伝える事で、自分の体にジャストフィットした、細部に拘った、かっこいいスーツのような家を作れるという事になります。

では、具体的に間取りをどういう風にブラッシュアップしていったのかを書いていきたいと思います。

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